ドローン応急手当講習(DEC講習)

 ドローンのための”DEC応急手当講習”

空飛ぶロボット「ドローン」には多くの可能性が秘められており、少子高齢化の進む世界において、その重要性と必要性はますます高まっております。一方で便利なロボットではありますが、3次元を動くがゆえに、万が一の際は一気に凶器と化す可能性があります。ドローンのための”DEC (Drone Emergency Care)応急手当講習”で、万が一起こしてしまった場合の事故の被害を最小限に食い止める方法を学びましょう。

※DEC応急手当講習は、民間企業が実施する講習です。国家資格等ではございません。

”DEC応急手当講習”開発の背景

(1) 人身事故発生時の負傷者救護が必須になった。

2022年度より、万が一ドローンで事故を起こしてしまい負傷者が出た場合にドローン従事者は、負傷者の救護に駆けつけなければならなくなりました。これは交通事故の際の「緊急措置義務」(道路交通法72条1項)と同じようなものです。

「緊急措置義務」では、人身傷害を伴う場合に事故関係者は、救急車を呼ぶ・病院に運ぶ・事故現場において止血など可能な応急手当をするなど、必要な救護活動をしなければならないとされており、これを怠るとひき逃げ(救護義務違反)として厳しく罰せられます。

現時点において、ドローンによる人身事故で負傷者救護を怠った場合の処罰についての情報はありませんが、救える命は救うのが当然であり、またドローン従事者の責務と私たちは考えております。

(2) 手動飛行から自律飛行への変化に合わせた運用が求められている。

これまでのドローンは手動飛行を中心とした操縦であり、リスク回避のための運用は操縦技量の向上および人がいないところで飛ばす、程度でした。しかしながら時代は既に自律飛行へと進み始めており、操縦技量に加えた対策が求められていくはずです。つまり事故発生直後の適切な対応が必要であり、応急手当のスキルと装備を活用した、緊急対応における被害の軽減が必要とされていくはずです。

(3) フライト現場から医療機関までの距離が離れていることが多い。

現在行われているドローンの実証実験や撮影・インフラ点検などは、どちらかと言えば人里離れた過疎地域・山間部・離島等でのフライトが多いかと思います。当然、医療機関までは距離が離れていることが多く、万が一の際の搬送にも時間がかかってしまいます。

一方で出血多量からは1時間、呼吸停止からは15分、心臓停止からは10分で救命の可能性は限りなくゼロになってしまいます。つまり、ドローンの飛行現場で起きた事故に遭遇したメンバーが救命対応を行えないとなると、本来失わずに済んでいた生命や身体機能を喪失してしまう可能性があるのです。

DEC応急手当講習の特徴

(1) ドローンサービス企業の目線でドローンに特化して作成

日々現場でドローンを飛ばしているからこそ分かるリスク。当社では、経験した現場数・機体の種類・操縦方法などなど、ありとあらゆるパターンにおいて安全な運行方法を追求しながら経験を重ね、そして対応策についてアップデートを繰り返してきました。このリスクを最小限に食い留めるための措置こそがDECの哲学であり、これはドローンサービス企業でなければできないことです。

また一般的な応急手当講習では、ドローンとは関係のない部分も多数含まれてきてしまいます。DEC応急手当講習はドローンに特化することで、ドローン従事者の皆さまが効率的に応急手当法を身に付けることが可能となっております。

(2) 看護師・航空保安要員(客室乗務員)監修による講習プログラム構築

DECのテキストおよび講習は、ドローンサービス企業である当社において、看護師・航空保安要員(客室乗務員)それぞれの監修を受けて構築されました。つまり、ドローンサービスのプロフェッショナル・救急救命のプロフェッショナル・航空保安のプロフェッショナルで作り上げられた、世界でたった1つの講習になります。

(3) オンラインによる事前学習制の導入で実技中心の1日講習を実現

複数日に渡る講習は、忙しい企業の皆様においてスケジュールを調整するのが大変です。このため、1日間で必要な知識と技術を身につけられるよう、座学については事前にオンラインで学んでいただくこととしました。これにより”DEC応急手当講習”の対面講習は、即現場で活用できる”実技が中心”となります。

(4) 認定証の発行

”DEC応急手当講習”を受講いたしますと、オリジナルの認定証が発行されます。ドローンのフライト現場には必ず携行し、必要に応じてクライアント・お取引先の皆さまにご説明をいただくことで、安心感を提供できます。なお、認定証の有効期限は2年間となっております。2年毎にアップデート講習(3時間程度、座学+実技)を受講いただくことで更新が可能です。応急手当のガイドラインは変化していきますので、その変化に対応させるためにも、2年毎の更新をお願い申し上げます。

DEC応急手当講習で学べること

”DEC応急手当講習”では、以下のようなことを学ぶことができます。

  • 119番にかけたときの対処方法
  • スタンダードプリコーション(標準予防策)
  • BLS(一次救命)の対応フローと処置方法
  • PRICE処置法(肉離れや打撲、捻挫など外傷を受けたときの基本的な応急手当方法)
  • 心肺蘇生方法(CPR)とAED使用方法
  • 傷病者の搬送方法
  • ドローンの現場でありえる怪我の応急手当方法
      • 指の切断
      • 擦り傷・切り傷
      • 打撲
      • やけど
      • 虫刺され
      • 熱中症  など全23項目

講習カリキュラム

(1) 事前オンライン講習

お申込み後、講習前日までにオンラインにて座学を学習いただきます。オンラインの座学講習は2時間程度となっており、また細かく章に分けた動画として通勤時にも無理なく学べるように配慮しました。

(2) 対面講習

対面講習は、実技を中心としたワークショップになります。

時間内容区分
9:30〜9:50オリエンテーション
9:50〜10:10スタンダードプリコーションワークショップ
10:10〜11:10一次救命処置①(意識・呼吸の確認、CPR、AED)ワークショップ
11:10〜11:25一次救命処置②(JCS、バイタルサイン)ワークショップ
11:25〜11:35PRICES処置法ワークショップ
11:35〜12:10三角巾、シーネの使用方法ワークショップ
12:10〜13:10昼休憩
13:10〜13:45出血時の応急手当方法
瞳孔・対光反射の観察方法
ワークショップ
13:45〜14:00ポイズンリムーバの使用方法ワークショップ
14:00〜14:20傷病者の搬送方法ワークショップ
14:20〜14:25休憩
14:25〜16:15ドローンの現場で起こりうるその他の応急手当方法ワークショップ
16:15〜16:45効果測定実技テスト
16:45〜質疑応答

金額

※3名以上の同時受講での開催となります。
※企業などでまとめて受講をご希望の場合、各種割引制度を用意しております。お気軽にご相談くださいませ。

講習のみの場合

おひとり様あたり、27,000円(税込29,200円)

DECキットを同時お申し込みの場合

おひとり様あたり、48,000円(税込52,800円) ※1,500円お得

※DECキットの概要については、本ページ下段もしくは販売サイトをご参照ください。

受講方法

定期開催コースで受講

現在のところ月に1〜2回、DOSA運営事務局のある千葉県千葉市にて、定期的に開催をしております。ご予約はこちらからお願いいたします。
※最低開講人数2名です。参加人数が3名に達しない場合は別日にて改めて受講いただくよう、ご案内をいたします。

<講習予定日>

1月20日(金):満員御礼
1月27日(金):予約受付中
2月10日(金):予約受付中
2月24日(金):予約受付中

お申し込みはこちらから
※株式会社ダイヤサービスが運営するドローンスクール団体「DOSA」のお申し込みフォームにジャンプします。

出張開催コースで受講

企業様向けに予め日程調整の上、ご指定の場所まで出向いて講習を開催いたします。詳細については、お問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
※4名以上の参加が条件となります。
※ご指定場所での出張出前講習の場合は、手数料、旅費交通費、宿泊費(遠方の場合)等が別途発生いたします。

お問い合わせはこちら

 

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