社長ブログ

ノンテクニカルスキルが今後、より求められていくはず

週に数回は頑張って更新しようと思いつつ、日常業務優先となってしまい、なかなか定期的に更新できずにおります。まあ、そもそもこのブログを見てくれている人がどれだけいるのかという大きな疑問もありますが・・・。

さて、今日お伝えしたいことはタイトルのとおりなのですが、とにかくこれからのドローンの運航・運用はノンテクニカルスキル重視になっていくはず、と予想しています。外れてしまったらごめんなさい。ただ、日頃からフライトの現場にいる者として間違いなく今後はテクニカルスキルだけではなく、ノンテクニカルスキルが重視されていくように変化すると自信を持ってお伝えしておきます。

理由は以前にもブログに書いていると思うのですが、ドローンの産業用途に限って言えば、そのほとんどは自律飛行になるから、です。いつまでも操縦者の腕に頼っているようでは、産業そのものが発展してくれません。最終的には既存のビジネスを展開されている皆さまが、効率化目的でドローンを活用するようになっていくはずであり、その際、操縦者の腕に頼らないといけない世界のままでは1万%、ドローンは発展していきません。

そして自律飛行が中心となると、もちろん万が一に備えた操縦スキルが今も今後も必要なことには何ら変わりはありませんが、緊急時に対処できることというのは極めて限られてきます。仮に50mの高さからドローンが垂直落下するまで、おおよそ3秒ちょっとです。3秒で何ができるのかというと、実際にドローンを触ったことのある人であれば分かると思いますが、ほぼ何もできません。「あっ!」と声を出すか、反応の良い人でも手動飛行モードに切り替えられる程度まで、です。

重力がある以上、空飛ぶものはいつか落ちます。100%落ちないということなんて現代の技術ではほぼ不可能であって、1%にも満たないことではあると思いますが、落ちるときは落ちます。落ちる、でも何もできない。そうなってくると必然的に、落ちた後の可及的速やかな対処が必要になってきます。

もし落ちたところに人がいたら、建物があったら・・・。考えたくもないですが、考えておく必要はあります。それがパイロットに求められることであり、またドローンを運用するチームにも求められることです。だからこそ、応急手当の装備とスキルが求められるようになるというのが当社の見解です。

もちろん、講習で学ぶことなんか、実際に活躍するタイミングは無いままであって欲しいです。応急手当キット、点検時以外は開封すること無く済んでくれることを願っています。でも、絶対ではない。そして絶対ではないのであれば、備えは必要である、と思うのです。

また、これまでに国交省に提供のあったドローン墜落の情報を確認していきますと、ヒューマンエラーに起因すると思われるものが一定数あります。To err is human、そもそも人間はエラーを起こす生き物です。そしていくら一人ひとりが気を付けていても、抜け漏れが出ることはあります。仕事で一度もミスしたこと無いなんて人、いないはずです。

だからこそ、抜け漏れを防ぐためには例えばチェックリストを活用する、そしてそれを相互確認していくなどの運用が大切になります。与えられた資源をいかに有効活用するか、これは航空機の世界や医療の世界のCrew Resource Management (CRM)と同じです。

当社ではこういった対策を1つずつ積み重ね、クライアントの皆様にご迷惑をおかけしないよう細心の注意を払っています。その結果として取引先数はそれほど多くない変わりに、お付き合いをいただけている企業様は当社の運用を信頼してくれており、毎回のように任せてくださいます。

と偉そうなことばかり書いてしまいましたが、以前の当社はそれはもう、ひどいものでした。長くなってしまいましたので、以前の当社はどうだったのか、そしてどう対策をしたのかを次回、書いてみたいと思います。では、いつ更新されるか分からない次回にまた、お会いしましょう。

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