社長ブログ

ドローン国家資格で新たに問われるCRM知識と応急手当義務化

既に国交省より発表のありますとおり、2022年12月より、ドローンの目視外飛行について国家資格化されます。そしてこの国家資格取得にあたり、CRM (Crew Resource Management)に関する知識が求められるようになります。また、ドローンによる負傷者が発生した場合の負傷者救護も義務化されることになります(こちらは国家資格に関係なく、航空法に明記されます)。

当社ではかねてより、ドローンによる事故を未然に防ぐこと、そして万が一起きてしまった事故に速やかに対処できることを必須事項として取り組んでまいりました。今日はこの点について、少しお話をしようと思います。

(1) ドローンによる事故を未然に防ぐ

ドローンによる事故を未然に防ぐためには、機体の成熟度や確実な点検・安全な運航等、必要とされることが多数あります。そのうちの1つとして、コミュニケーションやチームビルディングも大切になってくると私たちは考えております。このため、航空業界で取り入れられているCRM (Crew Resource Management)をドローン業界でいち早く社内に導入し、自社のドローンオペレーションに積極的に取り入れてきました。ドローンそのものの技術や操縦・各種機器類の操作以外の部分で安全性を高め、堅持するために必要不可欠と判断したため、です。中でもコミュニケーションとチームビルディングがドローンの運航上において最も大切になるというのが、社内に導入して実証してきた当社の結論です。

現在はこのCRMに関する講習を、当社が運営するドローン管理団体「ドローンオペレーションサービスアライアンス (DOSA)」で実施しています。詳細はリンク先を是非ご覧頂きたいのですが、人はそもそもエラーを犯す生き物であるという点を受け入れていただき、その上で何が必要なのかを実習やゲームを通して学んで頂ける内容としています。既にドローンという枠を超え、空の先輩にあたる企業様からも着目を頂いています。

(2) 起きてしまった事故に迅速・的確に初期対応を行う

どれだけ確実な安全対策を講じても、空飛ぶものである以上、ドローンが落ちることはあるというのが当社の考え方です。今後ますますドローンは自律飛行が中心となっていきますので、現在のようにパイロットのスキルで事故をカバーするというのは自ずと限界を迎えます。つまり、これからは万が一起きてしまった・起こしてしまった人身事故に対して、迅速かつ的確な初期対応が求められるようになるはずです。

このため当社では、4年前にDEC (Drone Emergency Care)講習というドローンに特化した応急手当講習を、やはりDOSAで実施してまいりました。一次救命処置やCPRの方法・AED操作方法はもちろん、外傷や火傷・虫刺され・熱中症など、ドローンの現場で起こりうるであろう内容への対処法を網羅したこの講習は、看護師・客室乗務員・救急救命士の知見をお借りして作り上げたものとなります。


これら2つの講習はいずれもDOSAで実施しておりますが、他のスクール団体での受講者であってももちろん受講可能としています。いずれもドローンの社会受容性向上には無くてはならないものと自負していることから、金額についても比較的リーズナブルなものとしています。業界のより多くの方々に身に付けていただきたいと考えています。

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